翻訳本である「愛を伝える5つの方法」を読みました。既に結婚している夫婦向けに書かれた本ですが、あらゆる人間関係におけるコミュニケーション能力をアップデートすることが出来る本だと思いました。
この本で説かれている5つの方法とは下記の通りです。
- ・肯定的な言葉
- ・クオリティ・タイム(共に充実した時間を過ごす)
- ・贈り物
- ・サービス行為(相手があなたにして欲しいことをしてあげる)
- ・身体的タッチ
そしてこの5つの方法のどれかが相手に「私は愛されている」と認識される行為だと本では述べられています。しかし僕も含めて多くの人は「自分がされて”愛されている”と感じる行為」を相手にもしてしまいます。そしてそれ以外の方法があることすら知らないのです。
例えば「肯定的な言葉」を受け取って愛を感じる人は、パートナーに対しても肯定的な言葉を投げかけけることが愛を伝える表現だと無意識に思いこんでいます。しかしその人のパートナーが「贈り物」を受け取って愛を感じる人であれば、その人がいくら肯定的な言葉を投げかけてもパートナーは愛を感じられないという状況に陥ります。
この状況に陥った場合にもしこの2人が「愛を伝えるのに5つの方法がある」ということを知っていて実践出来る人達であれば自分たちで改善活動を行うことが出来ますが、もし彼らが一方は「肯定的な言葉」、もう一方は「贈り物」を送る行為しか愛を伝える方法は無いと思いこんでいたら、いつまで経っても状況は改善せずに結婚していれば離婚、付き合っていれば関係が終了するということになるのです。
さてこの本では結婚関係だけにフォーカスしていますが、冒頭でも述べたとおり人間関係全体に応用出来ると思います。事実この本の最終章には子供のとの関係についても書かれています。
人との関係を構築するのが上手い人は相手がこの5つのコミュニケーションのうち、「どれが相手にとって心地良いのか?」見極めるのが無意識で上手い人なんでしょう。
パッと思い出したのが戦国武将の豊臣秀吉です。彼の大出世の最初のエピソードは「織田信長の草履を懐で温めた」というエピソードです。これはサービス行為に当てはまりますよね。
もう一つのエピソードは木下藤吉郎から羽柴秀吉に改名した時のエピソードです。この「羽柴」という名字は当時の織田家臣団の「丹羽長秀」と「柴田勝家」の2人から一文字ずつ貰い受けて付けた名字でした。これなどは間接的にこの2人を肯定していますよね。なので「肯定的な言葉」に当てはまると思います。
相手とどのようなコミュニケーションを取ればよいか信頼関係を築けるのか悩んでいる方にはオススメの一冊です。
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