ルネサンスとは14世紀~16世紀まで約200年にわたりにイタリアを中心にヨーロッパで起こった文化、芸術の復興運動のことです。
ルネサンス期の日本は鎌倉時代の後期から室町時代、そして戦国時代を含む安土桃山時代が被っています。
ルネサンスとはフランス語で「復興」や「再生」を意味する言葉です。では何を復興するのでしょうか?
それはかつてヨーロッパに存在したギリシア文明やローマ文明の文化を復興させるという意味です。
ヨーロッパは長いキリスト教の支配により古代ギリシア・ローマの文化は破壊されていました。
この運動が起こった大きな要因は十字軍でした。
十字軍とはキリスト教カトリック諸国がイスラム教諸国からエレサレムを奪還する目的で派遣した軍隊のことです。
エレサレムはキリスト教、ユダヤ教、イスラム教の3つの宗教の聖地と考えられています。
計9回にわたる十字軍とイスラム教諸国の軍隊との衝突は争いだけでなくイスラム教諸国との交流が生まれ、やがて貿易が始まりました。
この貿易は東方貿易と呼ばれ(ヨーロッパからみてイスラム圏は東方)、この貿易で活躍したのは北イタリアの港湾都市国家
・ヴェネツィア
https://goo.gl/maps/m3CwK8yozkTt4Wcs7
・ジェノヴァ
https://goo.gl/maps/M9AJZjahbqUQjUiu8
そして内陸の都市国家ながら毛織物工業(中世ヨーロッパでは毛織物が最先端の工業製品)と金融業で発展した
・フィレンツェ
https://goo.gl/maps/6k4jPovYLcqNEnuw7
でした。これらイタリア商人を通してイスラム教諸国に残っていたギリシア文明やローマ文明時代の書物が逆輸入される形で入ってきます。
これらの書物は8~9世紀ごろにイスラムの人々によりアラビア語で翻訳されていたため残っていました。
そしてこのルネサンスでのし上がった一家があります。メディチ家です。当主ロレンツォ・デ・メディチのころに黄金期を迎えたメディチ家は
莫大な富をもって芸術家たちのパトロンになり、現代に残る多くの芸術作品が生み出されます。有名な作品を上げておくと
・「モナ・リザ」レオナルド・ダ・ヴィンチ
・「ダビデ像」ミケランジェロ
・「ヴィーナスの誕生」ボッティチェッリ
です。
16世紀後半になるとルネサンスは下火となり次の時代に移行していきます。ルネサンスが次の時代に与えた影響は大きく、
「宗教改革」「大航海時代」と次の時代の重要な出来事の下地となりました。
[編集後記]
ヨーロッパやアメリカの美術館/博物館に行くと時代区分ごとに芸術作品が並べられています。
それらの作品を見比べてみると絵のタッチ、描かれている内容がガラッと変わり本当に面白いです。
もし特別展などで日本で見る機会がある場合は時代区分を意識して観てみると、また違った楽しみ方ができると思いますよ。
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