現代の生活に溶け込んでいる工業製品、それはプラスチックです。
文房具やスマートフォン、家電製品、おもちゃ、レジ袋など多くの製品に使われていますし、最近では自動車の部品にも使われています。
ではプラスチック製品はどのように作られているか御存知でしょうか?
今回は原油と呼ばれる黒い液体からどのようにプラスチック製品が出来るのか解説したいと思います。
油田から採掘された原油はタンカーやパイプラインなどを使い製油所に運ばれます。
製油所で原油から様々な燃料や石油材料に分離されます。代表的な所を挙げておくと
・ジェット燃料:航空機の燃料
・重油:船舶の燃料
・軽油:バスやトラックなどの大型車の燃料
・ガソリン:自動車の燃料
など。そして今回のプラスチック製品を作るための原材料「ナフサ」も製油所で作り出されます。
このナフサを化学工場に運び更にプラスチックごとの原材料を作り出します。
代表的な2つのプラスチック材料を挙げると
・エチレン:ポリエチレンの原材料
・プロプレン:ポリプロピレンの原材料
です。
ポリエチレンは100円ショップで売られているような雑貨品、ラップやフィルムに使われています。
ポリプロピレンは植物を植えるプランターや家電製品の外側、医療現場では注射器にも使われています。
エチレンやプロピレンはそのままだと気体のため運搬が困難です。
そのため化学工場でペレットと呼ばれる米粒のような固形物に加工されます。
ペレットに加工されて出来たポリエチレンやポリプロピレンはプラスチック製品製造工場に運ばれます。
ペレットからプラスチック製品を作り出すには様々な方法がありますが、代表的なものは射出成型と呼ばれるものです。
射出成型を詳しく説明すると難しいので、ここでは簡単に説明します。
屋台の「たい焼き」の作り方を思い出していただくと一番わかりやすいと思います。
まずはペレットに熱を加えてドロドロに溶かして液体状にします。
次に溶けたペレットを金型と呼ばれる金属で出来た型に流し込みます。
金型に十分溶けたペレットがいきわたった後は、徐々に冷やしていき最後は金型から取り出します。
金型から取り出されたものが、我々が普段目にするプラスチック製品と呼ばれるものです。
[編集後記]
今回の記事を書くにあたり、現代の消費社会を支えるプラスチック製品は極めて高度な社会の成り立ちのもとに作られているだと再認識しました。
最近は環境問題の中でプラスチック製品が話題に上ることも多いため、この記事があなたの環境問題について考える一助になればと思います。
本日もお読み頂きありがとうございました!
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